こんばんは、ましゅーです。
地球が存在する「太陽系」には恒星である太陽が1つあります。恒星とは「自ら光を発する惑星」のことですね。
朝・昼・晩の区切りで生活する私達は、太陽を中心に回っている地球と同じように、太陽を中心に生活していると言っても過言ではないでしょう。
もし太陽が3つになったら、どうなるのでしょうか?
今回、国際天文学チームから「太陽を3つ持った巨大惑星を発見した」と発表がありました。
地球がある太陽系には、恒星は太陽1つだけですので、イメージが沸きませんね。
月が2つ以上ある構図などはファンタジー系の物語などにたまに見られますが、太陽が複数とは…
そんな太陽が3つある「 HD 131399 Ab 」と名付けられた惑星に興味が湧いたので、少しまとめておきます。
太陽が2つある惑星は実は珍しくない
私たちにとっては太陽(恒星)が1つなのが当たり前ですが、太陽系の外では、恒星が2つ以上ある惑星というのは実は珍しいことではないそうです。宇宙の広さを実感しますね…
先に細かいことを申し上げると・・・
「太陽を3つ持つ惑星」というのはフレーズとしてはピンときやすいのですが、厳密には HD131399Ab や地球が、恒星(太陽)の周りを回っている訳ですから「持つ」というよりは「持たれている」ではないかなと思ってしまいます。
分かりやすいので私も「太陽を3つ持つ」で書いていますが。。笑
その中でも珍しい太陽が3つ
広い宇宙でも太陽が3つというのは珍しいようです。しかし初めてという訳でもなく、今年の4月に同じく太陽を3つ持つ惑星「 KELT-4Ab 」が発見されたというニュースがありました。
KELT-4Ab について
先に発見された KELT-4Ab は、今回発見された HD131399Ab と同じく太陽が3つあり、直径が木星の1.7倍とかなり大きな惑星のようです。KELT-4Ab の1年の長さは、地球時間でたったの3日で終わるほど短いそうです。また、3つ恒星のうち一番大きな「 Kelt-4A 」と呼ばれる恒星は太陽の1.2倍の質量をもち、KELT-4Ab はそのかなり近くを公転しているので、地球から見る太陽の 40倍 の大きさに見えるんだとか。スケールが違いすぎて想像できませんね。。。
HD131399Ab について
今回発見された HD131399Ab は地球から 約340光年 離れており、ケンタウルス座の中に位置しているそうです。形成されたのは 約1600万年前 と見られており、これまで太陽系外で発見された惑星の中で最も若いそうです。表面温度は 580度 もあるとか。
ちなみに地球は誕生してから 約46億年 経過していると推定されており、太陽系の誕生とほぼ同時と言われています。
HD131399Ab の大きさ
太陽系最大の惑星である木星の4倍の質量と言われる大きな惑星です。3つある恒星のうち最も明るい恒星の周りを、長く幅広い軌道で公転しています。
木星の質量は地球の 約318倍 と言われているので、HD131399Ab は地球の 約1272倍 ということになります。
直径ではなく質量なのでイメージはしづらいですが、スケールが違うのはなんとなく想像できると思います。。。
3つの太陽によってどうなるのか
3つの恒星(太陽)を「A・B・C」としましょう。3つの恒星のうちAが一番明るい恒星で、HD131399Ab はAの周りを公転しています。B・Cは常に互いに接近しており、AとB・Cの見かけの間隔によって、年間を通して様々な変化が見られます。
※ここでの「年間」とは地球時間の1年ではなく、HD131399Ab がAの周りを1周する時間ことです。
HD131399Ab の公転周期(Aの周りを1周する時間)の1年が、地球時間で換算すると 550年 相当です。そのうち約半分の時間、空に3つの太陽(A・B・Cすべて)が見えることになります。
A・B・Cの見かけの間隔が日ごとに離れていき、「Aが沈むのと入れ違いにB・Cが昇る」などの時点が生まれます。この結果、公転周期の約4分の1、地球時間で 約140年間、ほぼ一日中が昼間(明るい)という現象がおこります。
HD131399Abはどこからきたのか?
今回の発見は最新の観測機器を使ってもとても困難なものだったようです。HD131399Ab がいつからこの惑星系にあったのかも不明とのこと。このような複雑な動きをする惑星系は今まで存在し得ないと考えられており、専門家の間でも「惑星系に関する常識を考えなければならない」と言われる発見だそうです。
実は地球にも3つの太陽が…?
地球でも太陽が3つ見える瞬間があります!
とはいっても、もちろん太陽が増える訳ではありません。
こちらはサンドッグ現象と言われるもので、日本では「幻日(げんじつ)」と呼ばれます。
サンドッグ現象(幻日)とは
太陽との位置関係と雲の状態、風の強さなど気候の条件が合ったとき、稀に本物の太陽の少し離れた両側に1つずつ小さな太陽のような光が見える、または太陽に大きな虹色の輪っかが見える現象のことです。
太陽にあるということは・・・
もちろん月にもあります。月に対する現象は「幻月(げんげつ)」と呼ばれます。
最後に
広大な宇宙の中の小さな惑星系である太陽系、更にその一惑星である地球に生きる 約73億人 のうちのたった一人である私ごときちっぽけな石ころのような存在が宇宙に対して「たられば」を語るのもおこがましいことですが、太陽系最大の惑星である「木星」はもっと質量があれば、第二の太陽になれていたかもしれないと言われています。そうなると今の地球の環境にはならず、人類は生まれなかったでしょう。
疲れたときには星空を
普段生活していても全く考えの及ばない宇宙のお話ですが、少し向き合ってみると美しさと怖ろしさ、そしてロマンが同居しているように思います。
日常に疲れたとき、夜の星空を見上げて広大な宇宙に思いを馳せてみると、事態がよくなることはないのですが気持ちは少し楽になることがあるかもしれませんね。